日本人同士はテレパシーを使っている?
梅雨だからこそ雨を楽しもう
梅雨の候、皆様いかがお過ごしでしょうか。
雨が降り続く日々の中にも、見回してみると子どもたちには学べる環境がいっぱいありますね。
雨音に耳を傾けるだけでも「しとしと」「ざぁざぁ」「ぽつぽつ」「ぱらぱら」など
日本語独特の表現がいくつもあります。
それらは外国にはない表現方法で「オノマトペ」と言いますが、
子ども達はそのような表現方法を絵本や親の言葉などから学び取ります。
オノマトペとは、自然界の音や声だけではなく、物事の状態や動きなどを音(おん)で象徴的に表した語ですから、
雨に濡れた後の、「びしょびしょ」「ぐっしょり」「べちょべちょ」などもそうです。
海外の方々がそれらを学んで活用するには大変だろうなぁと思います。
このような「オノマトペ」を使いこなす日本人同士は、多くを語らずとも通じ合うので、
「I Love You」と何度も言わなくても、ちゃんと愛情が伝わっている!
と専門家(養老孟司)が語っていました。
「日本人の表情は読み取りにくい」という外国人の日本人に対する印象を時々耳にしますが、
それは実は、日本人同士は日本人にしか通用しないテレパシーみたいなものを活用しているから、なのかもしれませんね。(笑)
私達大人も、絵本から多くの「オノマトペ」を学んだのだろうと推測できます。
お母さんのひざに座って、お母さんの温もりを背中に感じて、
お母さんに絵本を読んでもらった記憶は、きっとその子の将来に大切なモノをもたらすだろうと思います。
梅雨の今だからこそ、親子で雨の降る様子を観察しながら、いろいろな学びを見つけ出し、
共に語りながら雨を満喫して頂きたいと願います。
代表 喜納 康光
(6月1日 会員向け月刊新聞「ヒカリっ子」第172号より一部抜粋)